最近またなんとなくpoliceを聴く。
言わずもがな、70年代後半を代表する
“スティング”ことゴードン・マシュー・サムナー、アンディ・サマーズ、スチュアート・コープランドの3人で構成された
イギリスの3ピースロックバンドである。
人によっては“スティング”個人の方が
ピンと来るかも知れないが。
ジャンルを無視したイメージだけの
日本風な置き換えが許されるならば
キャロルと永ちゃん、つまり矢沢永吉
の英国版みたいなものか。
かなり乱暴な言い方だけども。
いや何、同じ3ピースのベーシスト兼
ボーカルでしかも俳優経験もあるという。
まあ、こじ付けにも程があると思うが…
さておき、ロクサーヌを始め
Message in a Bottle、
so lonely、
様々なメディアでたまに流れる
Every Breath You Takeなど
有名曲があるけれど、
policeが活動を始めたのはまさに
ロンドンパンクの最中である。
ロックンロールはいつでも
ストリートにおける若者の
宝物だった。
それがいつの間にか
高価な機材にド派手な演出当たり前の
お金を湯水のように使いまくる
一握りの成功したアーティストの
商売道具と化してしまった部分もある
70年代のロックシーン。
その鬱屈に唾を吐き、
真っ向から異を唱えたのがダムド、
ピストルズに代表される
ロンドンパンクのムーブメント
だったのだ。
ニューヨークで生まれたパンクスは
ロンドンに上陸するや否や保守的な
価値観を否定し破壊する。
放送禁止というワードに
あらゆるメディアが翻弄された時代だった。
そんな最中にパンクともまた違う、
独自のサウンドを
持って現れたのがこのpoliceである。
スティングの名前通り
どこか突き刺すような歌声、
アンディの空間系ギター、
スチュアート・コープランドの
レゲエを取り入れたドラミング。
まあレゲエのリズムに関しては
ほぼ同時期のパンクバンドのクラッシュも
「ロンドン・コーリング」で
取り入れてはいるけれども。
勢いに任せて掻き鳴らす
パンクムーブメントを尻目に
policeの3人は音楽性、
確かなテクニック、
シンプルな演出で勝負した。
それは今聴いても色褪せない、
3ピースという最小構成の集大成とも
呼べるものだろう。
その音楽性は後世にも多大な影響を
与え続けている。
そんなpoliceだけど、80年代、
日本の地下鉄でゲリラPV撮影を
敢行した事もある。
当時通りすがりの人達もさぞ
驚いた事だろう。
今じゃリアルタイムで即座に情報が
伝わってしまうので、こんな演出は
まず無理だろうけども、それだけ
おおらかな時代でもあったんだなと
思うとついおかしくも感傷的に
なってしまう。
So lonely。
ちいさなものがたり
長野県松本市を拠点に 転がるフリーイラストレータの 気ままな日常。
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