夏の終わり。
とは言ってもとりわけ何がある訳でもなく
椅子に踏ん反り返りながらパイプでも
吹かしているだけなのですが。
何かぼうっと、思うがままに書いてみる。
そうだなぁ…夏、と言えば久しく
海を見ていない。
ほんの6年ほど前までは都心にいたので
近くなら三浦、伊豆、房総あたりへと
バイクを走らせたものだ。
お散歩コースなら羽田空港周辺へ。
夜の空港と運河なんてのも
風情があったかな。
長野ってところは内陸だ。
それだからか、個人的には
子供の頃から海ってものは
なんだか神秘的な気分になる。
まるで先には何も無いように
思える水平線。
先人たちもそこに畏敬をこめて
さまざまな世界を想像した。
滝壺になってて落ち込んでるとか
深い霧に包まれているとか。
船が難破するのは滝に落ちて
しまったからだとか迷い込んで
彷徨い続けているためだとか。
さておきよく海岸で野宿をした。
旅先で走るだけ走って面倒くさくなると
手頃な砂浜の松林の隅でテントを張る
のである。
大抵の場合海岸には野良猫がいて
持ち込んだ食材の取り合いになる。
裸足で駆けてくサ○エさんよろしく
野良猫を追っかけ回すのがお約束だったり。
特に印象に残っているのは鳥取砂丘。
行ってみると想像以上に広大で
高低差があるために、
砂丘の谷間からの眺めは
本当の砂漠にいるような気分になる。
目の前にペットボトルを置いて
ブーツを片足脱いで
這いずりながら「水を求める人」なんかを
演じてみたり。
今考えると…アホだなと。
あと冗談のような話のようだが
鳥取砂丘にはちゃんとラクダもいる。
もちろん良くある観光地サービスの
一貫なわけだけど、ラクダって動物は
一面砂浜だと妙に絵になる。
変に納得してしまった。
夏の終わりという事で
本当に思うがままに思った事を
書いてみました。
ちいさなものがたり
長野県松本市を拠点に 転がるフリーイラストレータの 気ままな日常。
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